※本記事は、客観的分析のため『だ・である調』で統一しています。
【2022-2025】敬愛学園高校・英語大問2を4年分分析:同意文書き換えを解く「品詞・主語・節→句」の3手順
敬愛学園高校の英語大問2では、二つの英文がほぼ同じ意味になるように、空所へ適切な語を補う同意文書き換え問題が出題されている。この形式の攻略は「熟語や構文の単なる丸暗記」ではない。もちろん、tell+人+to do、現在完了、比較、不定詞などの基礎知識は不可欠であるが、覚えた表現をそのまま当てはめるだけでは不十分である。必要なのは、書き換え後の主語、動詞、空所周辺の品詞、節と句の対応を確認し、同じ内容を別の文法構造へ組み替える客観的な処理手順である。
「なんとなく自然に聞こえる選択肢」を選ぶような自己流の和訳に依存するとどうなるか。例えば、2024年度の書き換え(She was happy to hear the news. ⇒ The news ( ) ( ) happy.)において、日本語の「彼女はニュースを聞いて幸せだった」という表面的な意味に引かれ、空所に heard などを選んでしまうのが典型的な失点パターンである。新しい主語が The news に変わった以上、文全体を組み直さなければならないことに気づきにくいのだ。
過去4年間の40問を確認すると、とくに反復している処理は三つに整理できる。単なる暗記だけに頼らず、この三つの手順を安定して処理するための「型」を以下に提示する。
過去4年間の分析データ(敬愛学園・英語大問2 同意文書き換え)
| 出題領域(単元名) | 確認できる年度 | 具体的な問題の核心と失点要因 | 適用すべき「型」・手順 |
| 品詞の転換 | 2023〜2025年度 | 動詞・副詞から名詞・形容詞への連動の見落とし | 文の枠に合わせて品詞をスライドさせる |
| 節から句への圧縮 | 2022〜2025年度 | 疑問詞節や副詞節から句への情報パッキングの失敗 | 行為者が変わらないことを条件に句へ圧縮する |
| 主語・視点の転換 | 2022、2024、2025年度 | 和訳への依存と主語の役割(原因や動作主)の誤認 | 新しい主語を起点として文全体を組み直す |
敬愛学園高校 英語 大問2「同意文書き換え」の解法アナトミー
【主語・視点の転換】新しい主語を起点に文を組み直す型
書き換え問題では、最初の文と二つ目の文で主語が変わることがある。その場合、元の英文を単語単位で移し替えるのではなく、新しい主語を起点として文全体を組み直す手順が必要となる。
- 事例①: 2024年度 問14「She was happy to hear the news.」⇒「The news ( made ) ( her ) happy.」
- 事例②: 2022年度 問14「The bad news surprised me.」⇒「I was ( surprised ) ( at ) the bad news.」
- 独自の型(決定ルール): 2024年度の場合、書き換え後は The news が感情の原因、her がその影響を受ける人、happy がその人の状態を表す。書き換え後が「原因となる事物+人+状態」という並びであれば、
make+O+Cの第5文型が有力になる。 - 一方、2022年度では surprise のような感情を表す他動詞において、感情を受けた人を主語に置き換える場合は、受動態を検討する。同じ「主語の転換」であっても、必要な構造は問題ごとに異なる。新しい主語が原因なのか、感情を受ける人なのかを確認してから、文型や態を決めることが重要である。
【品詞の転換】文の枠に合わせて品詞をスライドさせる型
日本語の和訳に頼らず、書き換え後の空所周辺から必要な品詞を判断する。
- 事例: 2024年度 問11「He speaks French well.」⇒「He ( is ) a good ( speaker ) of French.」
- 独自の型(決定ルール): 最初に、書き換え後の空所周辺から必要な品詞を判断する。
a goodの後には名詞が必要であるため、speak に対応する名詞 speaker を選ぶ。また、He と a good speaker を結ぶため、be動詞 is を補う。 - ここで行われているのは、単語の単純な交換ではない。
speaks + wellという動詞と副詞を中心とする表現を、is + a good speakerというbe動詞と名詞を中心とする表現へ組み替えているのである。空所の前後から必要な品詞を特定することが、正答への第一手となる。
【節から句への圧縮】行為者の同一性を確認してパッキングする型
節(S+V)を不定詞や分詞の句へ変える処理は、2022年度から2025年度まで4年連続で確認できる頻出の操作である。
- 事例: 2025年度 問18「I don’t know what I should do.」⇒「I don’t know what ( to ) do.」
- 独自の型(決定ルール):
what I should doは主語と動詞を含む名詞節である。一方、what to doは疑問詞+to不定詞からなる名詞句であり、文中ではどちらも know の目的語として機能する。 - ただし、疑問詞節を常にto不定詞へ変えられるわけではない。疑問詞節の意味上の主語が、主節の主語などから明確に補える場合(圧縮後も行為者が変わらない場合)にのみ、疑問詞+to不定詞へ圧縮できるという条件がある。この問題では、should do の意味上の主語が I であり、what to do に圧縮しても行為者が変わらないため、同じ意味を保つことができる。
結論:同意文書き換えは暗記量ではない。合否を分けるのは「正しい型」の徹底である
敬愛学園高校の同意文書き換え問題は、熟語の暗記量だけで得点が決まる形式ではない。一方で、暗記を完全に排除できるわけでもない。合否を分けるのは、既習の文法・語法を土台にしながら、書き換え後の主語、文型、品詞、節と句の対応を客観的に確認し、処理する「正しい型(手順)」の徹底である。
今日から取り組むべきアクションは以下の通りである。
- 書き換え後の主語の確認: 新しい主語は何かを確認し、能動態と受動態の視点が変わっていないか、第5文型(SVOC)などの原因を主語とする構造が必要かを見極める。
- 空所に必要な品詞の特定: 空所にはどの品詞が必要かを論理的に導き出し、元の文から品詞を連動してスライドさせる。
- 節から句への条件確認: 節を句へ変換しているかを確認し、行為者(意味上の主語)が変わっていないかという条件を照合する。
自己流の学習(用語の丸暗記や漫然とした過去問演習など)だけでは、出題の真の構造や自身に不足している処理手順へ気づきにくい。過去問で間違えたときは「その表現を知らなかった」で終わらせず、見落とした構造を具体的に言語化し、修正を積み重ねることが大問2の得点を安定させる最も確実な方法である。

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