※本記事は、客観的分析のため『だ・である調』で統一しています。
【2026年】千葉県公立入試・数学(作図)最新過去問分析:展開図を「長さのコピー」で攻略する
序論:最新入試で証明された「作図」の本質
千葉県の作図攻略は「生まれ持った図形のセンスや、当日のひらめきに頼ること」ではない。データに基づき淡々と、問題文の日本語をコンパスの動きへと変換する「翻訳の手順」である。
当研究所ではこれまで「作図を基本の道具に翻訳する定石」を提唱してきた。では、先日の2026年度(令和8年度)入試において、その定石は通用したのか。
結論から言えば、手順さえ知っていれば数分で完答できる「ただの作業」であった。しかし、一見すると「見たことのない図形」に見えるため、手順を持っていない受験生ほど手が止まりやすい問題でもあった。
本記事では、2026年の最新問題を用い、本番でいかに客観的な手順を実行すべきかを徹底分析する。
1秒で道具が決まる「翻訳テーブル」
過去問を解く前に、まずは当研究所が提唱する「翻訳の型」を再確認する。作図で使う道具は限られている。問題文のキーワードを見た瞬間に、自動的に以下の道具を選択する手順を構築せよ。
| 問題文のキーワード | 使うべき道具(型) | 翻訳の根拠 |
| 「2点 A, B から等しい距離」 | 垂直二等分線 | 垂直二等分線上は、2点からの距離が等しい |
| 「2直線から等しい距離」 | 角の二等分線 | 角の二等分線上は、2辺からの距離が等しい |
| 「点Aと点Bが重なる(折り目)」 | 垂直二等分線 | 折り目の線は、対応する2点を結ぶ対称軸になる |
| 「直線までの距離が最短」 | 垂線 | 最短距離は、直線に対して垂直に交わる |
| 「円に接する / 接線」 | 垂線 または 90°の円 | 半径と接線は必ず90°(直角)で交わる |
| 「円の中心を求めよ」 | 垂直二等分線 × 2回 | 弦の垂直二等分線は円の中心を通る |
法則(型)の解説:2026年度「展開図」の読み替え
直近の入試では、上記のキーワードがそのまま書かれていないことが多い。2026年度に出題された「三角錐の展開図」がまさにその典型である。
【2026年度】三角錐の展開図
新しく頂点Bを作図したいが、具体的な長さの情報が図に書かれていない。ここで「どの線分を垂直二等分するのか」と考え始めると、かえって遠回りになる。
展開図を立体に組み立てるということは、「重なり合う辺の長さは等しくなる」ということだ。これから作図する左側の面 △ABC において、
- 新しく作る 辺AB は、図にすでにある右側の 辺AB と重なる。
- 新しく作る 辺CB は、図にすでにある下側の 辺CB と重なる。
ここで、本番で即座に使える【絶対決定ルール】を1つ提示する。
問題文に「展開図を組み立てる」というキーワードが出たら、まずは垂直二等分線などの武器を疑う前に、コンパスの基本機能である『長さのコピー(写し取り)』を第一候補として選択せよ。
「作図=必ず垂直二等分線や角の二等分線を使うもの」と身構えすぎると、かえって本質を見失う問題だった。図面上にすでにある長さをコンパスでそのままコピーすれば、作業は以下のように完了する。
【完成図のイメージと作業手順】
- 図にすでにある右側の辺ABの長さをコンパスで取る。
- 点Aを中心に円弧を描く。
- 図にすでにある下側の辺CBの長さをコンパスで取る。
- 点Cを中心に円弧を描く。
- 2つの円弧の交点を新しい頂点Bとする。
- 点Aと新しいB、点Cと新しいBを結ぶ。
結論:作図は才能ではなく「作業」である
2026年の最新問題も、結局のところ「問題文の要求を客観的に翻訳し、手順通りにコンパスを動かす」ことで処理できる問題だった。本番で無駄な時間を1秒たりとも使わず、確実な得点源にするために、今日から以下の3つのアクションを徹底してほしい。
- 翻訳の自動化: 過去問の「日本語(条件)」にマーカーを引き、翻訳テーブルと照らし合わせて使うべき手順を即答する訓練を行う。
- 設計図の作成: コンパスを動かす前に、必ず問題用紙の余白にフリーハンドで「完成予想図(ラフ)」を描き切る。
- 時間管理の徹底(損切りルール): 本番を想定し、問題文を読んで「30秒以内」に手順が浮かばなければ、直ちに作図を保留して計算問題へ進み、全体の解答時間を守る。
当研究所では、直近の問題から過去15年分に至るまで、問題文の読み替えから作業手順までを整理した「作図対策マニュアル」を作成している。授業では、公式解答を丸暗記するのではなく、「どの条件を、どの作図操作に翻訳するか」を徹底的に確認しながら扱う。
作図を得点源に変えたい受験生は、まずこの「翻訳テーブル」を使って、過去問の条件を1つずつ分解する練習から始めてほしい。

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