【千葉県公立入試2026】英語「直前そっくり模試」徹底解剖──「時間が足りない」の正体と、80点への情報処理術

※本記事は、客観的分析のため『だ・である調』で統一しています。

目次

1. 序論:英語における「敗北」とは、読めないことではなく「迷う」ことである

英語の模試を終えた諸君へ。終了後にまず出てくる感想は、多くの場合「最後まで届かなかった」「時間が足りなかった」である。これは自然な反応だ。

しかし、結論は明確である。「時間が足りない」原因の本体は、読解力の不足ではない。情報を取捨選択する判断基準と、処理を自動化する手順(ルーチン)が未整備だからである。 今回の模試は、千葉県特有の「資料読み取り」と「長文の波」を忠実に再現し、受験生の脳内に生じる情報処理の詰まり(ボトルネック)を可視化する素材になっている。本稿では目標点帯別に、詰まりの位置と介入方法を分解する。

2. 【Zone 70】標準校ライン:序盤の「失点グセ」を徹底切除せよ

70点に届かない層は、後半の長文以前に、序盤の「確実に得点すべき領域」で出血している。英語は後半で取り返す科目ではない。序盤の失点が、そのまま時間切れを呼ぶ。

① リスニングの「先読み」不足

千葉県のリスニングは、放送が始まる前に選択肢を分解し、状況を予測できているかで勝負が決まる。漫然と聞き始めると、途中の「メモ完成」で思考が停止し、以降が連鎖崩壊する。

  • 介入: 放送前に「登場人物・目的・条件(曜日/金額/場所)」を線で拾い、選択肢を条件の塊にして待て。

② 文法・語法の自動化不足

並べ替えや語順は「考える」領域ではない。見た瞬間に手が動く領域に落とす必要がある。wish + I + had(仮定法)や keep + A + B(語順)などで止まるのは、知識不足というより反射の不足である。

  • 介入: 頻出骨格を「例文暗記」ではなく、型として固定せよ(語順を一度でも迷った型は、次も迷う)。

Zone 70の結論: リスニング先読みと基礎文法は、理解ではなく作業化で得点を守れ。

3. 【Zone 80】上位校ライン:「資料読み取り」をパズルとして処理せよ

80点を狙う層が最も時間を溶かすのが、千葉県名物の「資料付き読解」である。ここでやってはいけないのは、本文を最初から最後まで読んで安心する行為だ。

  • 分析: 図表やスケジュール表を含む読解で求められるのは、精読ではなく検索能力である。2025年本試験の「条件照合型」の読解と同様、問われているのは「英文の意味」よりも、条件に合う情報を抜き出す手順である。
  • 戦略的介入:
    1. 設問を先に読み、条件語(例:only / except / at least / before / after / cost)に印を付ける。
    2. 条件(〜円以上/〜曜日以外/〜時まで)を、英語のまま保持せず記号化して資料に書き込む。
    3. 資料→本文→資料の往復を「読む」ではなく「照合」に変える。

Zone 80の結論: 資料問題は「全文読解」ではなく、条件→該当箇所→照合の手順で解け。

4. 【Zone 90】トップ校ライン:対話文における「逆算力」の完遂

90点帯が最後に直面するのは、長文2本と英作文である。特に終盤の対話文(大問9相当)で時間が崩れると、英作文へ投資する時間が消える。 ここで想起すべき鉄則がある。「対話文は後ろ(直後の反応)から解く」である。

【実証】今回の模試にみる「逆算」の有効性

空欄直後の反応が “Oh, it’s mine. I usually use it when I draw manga.” である以上、そこには「所有」または「用途」を引き出す問いが最も自然に入る。 つまり、対話文は全文を丁寧に訳す作業ではない。返答から条件を確定し、空欄を埋めるパズル処理である。この逆算の型は、以下で分解済みである(未読なら先に型を入れよ)。

▼ 参考記事
【千葉県英語】対話文は「後ろから解く」が鉄則。記述なし形式で試される「逆算力」とは(2025/12/18)

Zone 90の結論: 対話文は精読ではなく逆算で短時間処理し、英作文へ時間を回せ。

5. 補論:今回の模試が仕掛けた「視覚的ノイズ」

今回の模試は、本番より意図的に「視覚ノイズ」を厚くしている。注釈や表の配置を複雑にし、視線移動回数を増やすことで時間と集中を奪う設計である。 これは本番で起こりやすい視野狭窄への耐性を作るための負荷と見てよい。本番の千葉県入試は、資料の構造自体は整理される一方で、英作文の精度やリスニング細部の判別がより厳しくなる。対策の主戦場は「読解力」ではなく、処理の型である。

6. 結論:本番で頼れるのは「自分の型」のみである

英語の復習とは、単語を調べ直すことではない。「どの順番で情報を処理すれば、50分以内に完走できたか」という手順の再構築である。

  • 70点狙い: リスニングと基礎文法を作業化せよ。
  • 80点狙い: 資料読み取りで全部読まない決断を持て。
  • 90点狙い: 対話文を逆算で仕留め、英作文に時間を投資せよ。

模試は、情報処理能力を更新するための介入素材に過ぎない。次に同じ形式を解くとき、視線が迷いなく根拠へ到達する状態を作れ。それが「時間不足」を消す唯一の方法である。

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この記事を書いた人

習志野受験研究所 所長/新・個別指導アシスト習志野校 塾長

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