【千葉県公立入試2026】数学「直前そっくり模試」徹底解剖──70・80・90点を分ける トリアージ戦略(捨て問選別)

※本記事は、客観的分析のため『だ・である調』で統一しています。

序論:結果通知を待つな。「記憶」が熱いうちに処置せよ

塾内での「公立入試直前そっくり模擬(進学研究会など)」の受験、ひとまずはお疲れ様と言っておく。

今、君たちの手元には、戦いを終えたばかりの問題用紙があるはずだ。

「全然時間が足りなかった」

「あの大問が難しかった」

そうした悔恨や焦燥感が、生々しく残っているだろう。

まさかとは思うが、「1ヶ月後の成績表(偏差値・判定)」が届くまで、復習を後回しにするつもりではないだろうな?

はっきり言っておく。1ヶ月後に送られてくる紙切れ(個人成績表)は、君たちの学力を1ミリも伸ばさない。

学力が伸びるのは、試験が終わった直後、「なぜあの時、あの問題に手を出してしまったのか」「なぜ解けたはずの問題が見えなかったのか」という思考のログ(痕跡)が脳に残っている、「今」この瞬間だけだ。

この記事でやること(最短ルート)

模試の偏差値を待つ必要はない。

今すぐ自己採点をし、次の2点を診断せよ。

  1. 拾うべき問題を拾えたか(点を取り逃していないか)
  2. 捨てるべき問題でハマらなかったか(時間を溶かしていないか)

以降は、君の目標点別に、直ちに修正すべき「戦略の歪み」を示す。


1. 【Zone 70】偏差値60の壁:確率とデータの「食わず嫌い」を治せ

70点(偏差値55〜60)を目指す層が、今回の模試で犯しがちなミスは単純である。

それは「見た目の難しさ」に騙されて、取れる得点を自ら放棄したことだ。

問題用紙の「大問1」を開いて確認しろ。以下の2問を「空欄」にしていないか?

① 大問1(5) 確率:それは「関数」ではない

座標平面上に長方形を作り、その面積が20以上になる確率を求める問題だ。

試験中、「座標」「面積」「関数」というキーワードを見た瞬間に脳がフリーズし、「難しそうだ」と判断してページをめくってしまった者はいないか?

それは完全な「誤診」だ。冷静に分析せよ。

サイコロ2個の出目はたかだか36通り。そのうち、面積($a \times b$)が20以上になるペアを探すだけの「単純作業」である。

  • $a=4$ のとき、$b=5, 6$
  • $a=5$ のとき、$b=4, 5, 6$
  • $a=6$ のとき、$b=4, 5, 6$

合計8通り。確率は $\frac{8}{36} = \frac{2}{9}$。

所要時間は1〜2分。これを「捨て問」に分類した君の選球眼こそが、70点の壁を高くしている原因だ。

② 大問1(4) データの活用:論理パズルに時間を使いすぎるな

最頻値や四分位数から人数を逆算する問題。これは数学というより「国語(論理パズル)」に近い。

ここで5分以上浪費し、焦って計算ミスを誘発した記憶があるなら、それは戦略ミスだ。

戦略的介入:

3分考えて条件が整理できなければ、潔く飛ばして大問2へ進むべきだった。大問1でのタイムロスは、精神的な致命傷になる。


2. 【Zone 80】上位校の壁:関数は「閃き」ではなく「計算」で殴れ

80点(偏差値65前後)を狙うなら、正答率が低い「応用問題」を1〜2個狩る必要がある。

今回のターゲットは、大問2(3)「関数の応用」 だ。

図形センスに頼るな、代数で処理せよ

「$\triangle OAP$ が $OP=AP$ の二等辺三角形になる座標を求めよ」という問題。

試験中、グラフ用紙に一生懸命「補助線」を引こうとして時間を浪費しなかったか?

それは悪手だ。関数問題の鉄則は「すべての条件を数式(方程式)に置換する」ことである。

  1. 点 $P$ の座標を $(p, \frac{1}{6}p^2)$ と置く(ただし $p < 0$)。
  2. $OP^2 = AP^2$ という等式を立てる(三平方の定理の利用)。
  3. あとは無心で計算する。

$$p^2 + \left( \frac{1}{6}p^2 \right)^2 = (p-6)^2 + \left( \frac{1}{6}p^2 – 6 \right)^2$$

これを整理して解くと、

$$p^2 + 6p – 36 = 0$$

$$p = -3 \pm 3\sqrt{5}$$

$p < 0$ より、答えは $p = -3 – 3\sqrt{5}$ となる。

図形の閃きはその日の体調に左右されるが、計算力は裏切らない。80点を取れたかどうかの分かれ目は、この「泥臭い計算」を完遂できたかにかかっている。


3. 【Zone 90】TOP校の壁:勇気ある「損切り」

千葉高・船橋高を目指す90点(偏差値70オーバー)層にとって、最大の敵は「慢心」と「時間」だ。

全問正解を目指すあまり、以下の「地雷」を踏んで爆死していないか、胸に手を当てて考えろ。

捨てるべきは「大問3(3)」か「作図」か

今回の模試では、以下の2問が地雷になりやすい。

  • 大問1(7) 作図: 平行四辺形の中に正方形を作るという特殊手順。
  • 大問3(3) 平面図形: 複数の相似比を経由する難問。

90点を確保する戦略は以下の通りだ。

  1. 大問1〜2を15分前後で通過するスピードで解けたか?
  2. 難問で詰まった際、即座に「損切り(撤退)」できたか?
  3. その時間で、大問1の計算ミスがないかを検算したか?

損切りルールの言語化

感覚で撤退するのではない。自分なりのルールを持て。

  • 2分考えて「方針」が立たない $\rightarrow$ 撤退
  • 3分使って「計算が長いだけ(方針は明確)」と判明 $\rightarrow$ 続行
  • 4分経っても「次の一手」が出ない $\rightarrow$ 撤退

この判断の速さが90点を決める。

90点を取る人間は、100点を狙って90点になるのではない。「確実に解ける90点分」を死守し、残りの10分を投資して難問に挑むのだ。


結論:入試本番、頼れるのは「自分の型」のみ

結果が返ってくるのを待つ必要はない。今すぐ自己採点をし、自分が「拾うべき問題を拾えたか」「捨てるべき問題でハマらなかったか」を確認しろ。

  • 70点狙い: 「関数っぽい確率」から逃げたなら、今すぐ解き直せ。
  • 80点狙い: 「関数の難問」を計算でねじ伏せられなかったなら、計算力を磨き直せ。
  • 90点狙い: 「捨てる勇気」を持てずタイムオーバーしたなら、時計を見る癖をつけろ。

残り1ヶ月。「なんとなく」問題を解くのは終わりだ。

復習とは、単なる解き直しではない。次に同じ状況で勝つための「判断基準」を作る行為である。

自分がどの問題を拾い、どこで勝負を避けるのか。その「トリアージ戦略」を、模試の復習を通じて確立せよ。

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この記事を書いた人

習志野受験研究所 所長/新・個別指導アシスト習志野校 塾長

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