※本記事は、客観的分析のため『だ・である調』で統一しています。
【千葉県公立入試・理科】過去問集だけで大丈夫?「6年間の空白」に隠れた生物分野の「盲点」をチェックせよ
1. 市販の過去問集には「盲点」がある
千葉県公立入試の直前期、多くの受験生は書店の「過去問集」で仕上げに入る。
だが、ここに落とし穴がある。
一般的な過去問集に収録されるのは、せいぜい過去5〜6年分である。
ところが理科の生物分野では、重要単元である「細胞(観察・分裂)」の大問が、直近6年(2020〜2025)に一度も出題されていない。
つまり、過去問集だけで演習を回すと、「細胞」の頻出ポイントに一度も触れないまま本番を迎える可能性がある。
「最近出ていないから安心」ではない。むしろ「最近出ていないからこそ、手薄になりやすい」のが直前期の怖さである。
そこで今回は、過去問集に載りにくい2019年以前の出題から、「出たら確実に問われる基本」を3つに絞って確認する。
2. Check 1:タマネギの表皮に「葉緑体」はない(2018年)
2018年は、「オオカナダモの葉」と「タマネギの表皮」の細胞を比較する観察問題が出題された。
ポイントは次の1行である。
観察のポイント
- オオカナダモの葉: 緑色の粒(葉緑体)が見られる。
- タマネギの表皮: 葉緑体は見られない。
「植物細胞=葉緑体がある」と機械的に覚えていると、この違いで失点する。
タマネギの表皮は、通常“内側の部分”を観察する。そこは光が当たりにくく、光合成を行わないため、葉緑体が発達しない。
スケッチ選択や理由説明で迷わないために、「タマネギ表皮=葉緑体なし」は理屈ごと押さえておきたい。
3. Check 2:観察手順の「理由」を説明できるか?(2017年)
2017年は、タマネギの根を用いた細胞分裂の観察手順について、その操作を行う「理由」が記述で問われた。
代表例がこれである。
問:根をうすい塩酸につけるのはなぜか。
答えは「細胞どうしの結びつきを弱くするため」である。
言い換えるなら、「細胞をばらけさせ、押しつぶして広げやすくするため」である。
ここは“暗記の一文”で終わらせず、目的(ばらけさせる/広げる)まで言えるようにしておくと強い。入試は、手順そのものではなく「意味」を問うからである。
同様に、「染色液で核(染色体)を見やすくする」「押しつぶして薄く広げる」なども、理由説明として問われやすい。
4. Check 3:生殖細胞の染色体は「半分」になる(2016年・2014年)
細胞分裂で最も落とし穴になりやすいのが、染色体数の扱いである。千葉県では2019年以前、このテーマが繰り返し問われている。
- 2016年: サツマイモの体細胞(90本)→ 花粉の精細胞(45本)
- 2014年: ホウセンカの体細胞(14本)→ 花粉管内の精細胞(7本)
ポイントは単純だ。
- 体細胞分裂では染色体数は変わらない。
- 生殖細胞(精細胞・卵細胞)をつくる減数分裂では、染色体数は半分になる。
数字が違って見えても、問われている中身は同じである。
問題文に「花粉」「卵」「精細胞」が出た瞬間に、「染色体は半分」と反射できる状態にしておきたい。
5. 結論:教科書の「細胞」ページを確認せよ
今回の3つは、難問ではない。だが、直近の過去問演習だけに偏ると、驚くほど簡単に抜け落ちる。
本番で「これ、過去問集に載っていなかった」と焦らないために、今すぐ教科書の「細胞」ページを開いて次の3点だけ確認してほしい。
直前チェックリスト
- タマネギ表皮に葉緑体がない理由
(光が当たりにくく光合成しない) - 塩酸処理の目的
(細胞を離れやすくし、押しつぶして広げるため) - 生殖細胞は減数分裂で染色体数が半分になる
(花粉・卵で反射)
この3点を押さえるだけで、「直近6年未出」の穴は十分に塞げる。

コメント