※本記事は、客観的分析のため『だ・である調』で統一しています。
【千葉県数学】確率は「計算」するな。「描けば」見える、合格への最短ルート(領域の翻訳テクニック)
「確率の問題で時間が足りなくなる」
「計算ミスで、取れるはずの点数を落とす」
もし君がそう悩んでいるなら、その原因は「計算力」ではない。「戦術」のミスだ。
千葉県公立入試、そして千葉大入試において、確率は「計算問題」ではない。「図形問題」である。
今回は、多くの受験生が泥沼にはまる「条件付き確率」を、一切計算せずに「お絵描き」だけで解くテクニックを伝授する。
1. 千葉県入試の「正体」
過去の傾向を見てほしい。
- 2016年(前期): 座標がおうぎ形の内部にある確率
- 2024年: 原点からの距離が4cm以下になる確率
これらはすべて、数式(不等式)をこねくり回すのではなく、「グラフ用紙にコンパスや定規で線を引き、その内側にある点を数える」という作業を求めている。
出題者は君にこう問いかけているのだ。
「君は、この条件を『目に見える形』に翻訳できるか?」
2. 研究所流の解法
論より証拠。このオリジナル問題を見てほしい。(※配布PDFより抜粋)
【問題】
1から6までの目が出る大小2つのさいころを同時に投げ、大きいさいころの出目を $a$、小さいさいころの出目を $b$ とする。
座標平面上の点 $P$ の座標を $(a, b)$ とするとき、点 $P$ が、次の連立不等式の表す領域内(境界線を含む)にある確率を求めなさい。
$$条件:\begin{cases} b \leqq a + 2 \\ b \geqq -a + 5 \end{cases}$$
■ 一般的な受験生の思考
- 「不等式に代入して確かめなきゃ…」
- $a=1$ のとき… $b \leqq 3$ かつ $b \geqq 4$ だから…あれ?ない?
- $a=2$ のとき… $b \leqq 4$ かつ $b \geqq 3$ だから… $(2,3), (2,4)$ の2個?
- 結果: 条件整理でパニックになり、数え漏らしや計算ミスが多発する。
■ 研究所の思考
- 「これは計算問題ではない。面積の問題だ」と看破(翻訳)する。
- グラフ用紙に、右上がりの直線 $y=x+2$ と、右下がりの直線 $y=-x+5$ を引く。
- 「右上がりの線より下」かつ「右下がりの線より上」にあるエリア(交点より右側に広がる領域)を塗りつぶす。
- あとは、そのエリアに入っている「格子点(交点)」を目で見て数えるだけ。
【結論】
グラフを描けば、2本の直線に挟まれたエリアが浮かび上がる。
計算などしなくても、その中にある点は 24個 であることが一瞬でわかる。
よって、確率は $\frac{24}{36} = \frac{2}{3}$。
3. 「死角」を可視化せよ(応用編)
さらに、一見すると関数の難問に見えるこれも、グラフなら一撃だ。
【問題】
大小2つのさいころを同時に投げ、出た目を $(a, b)$ として点 $P$ をとる。
また、座標平面上に3点 $A(-1, 2), B(0, 4), C(4, 6)$ がある。
このとき、直線 $AP$ が、線分 $BC$(両端を含む)と交わる確率を求めなさい。
■ 一般的な受験生の思考
- 「直線の式を求めて、交点の座標を出して…」
- 「直線 $AP$ の傾きを $m$ として、それが点 $B$ と点 $C$ の傾きの間にあればいいのか?」
- 結果: 計算が複雑になり、試験時間を大幅に浪費する。
■ 研究所の思考
- 「点 $A$ から見て、点 $P$ が『 $B$ と $C$ の間』に見えればいい」と翻訳する。
- グラフ用紙上で、点 $A$ から点 $B$ を通る直線(上のライン)を引く。
- 点 $A$ から点 $C$ を通る直線(下のライン)を引く。
- この2本の直線の「間(はざま)」にある点を囲む。
【結論】
2本の直線の内側にある格子点を数え上げると、7個 しかないことが視覚的に確定する。
計算は一切不要。確率は $\frac{7}{36}$。
▼ 【無料配布】この「視覚化テクニック」を習得する演習ドリル
上記2問の「書き込み用グラフ」と「ビジュアル解説図」を掲載した特製プリント(PDF)を用意した。
定規を片手に、以下のボタンからダウンロードして挑戦してほしい。
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