【千葉県入試・公民】政治は「ニュース」ではない。「算数」と「暗記」である。(過去14年分析)

※本記事は、客観的分析のため『だ・である調』で統一しています。

2025年度(令和7年度)を含む、過去14年分の千葉県公立入試(公民・政治分野)を分析した。 そこで見えてきたのは、政治への関心やニュースの知識“だけ”では点に変わりにくい、という冷徹な事実である。

問題文は「18歳選挙権」や「裁判員制度」といった時事的なトピックを扱っているような顔をしている。 しかし、実際に得点を分けるのは、10年前から何一つ変わらない「数字」と「計算手順」、そして「ルールの暗記」だ。

千葉県入試の政治分野は、少なくとも得点という観点では「暗記(ルールブック)」と「算数」の試験として処理した方が勝てる。

1. 「記述」という名の「知識テスト」

千葉県の公民には記述問題が出題されるが、これは自分の意見を書くものではない。 必ず「指定語句」が与えられるが、これはヒントではなく「制約」である。

例えば、2025年の地方自治の問題。「有権者」という語句を使って、リコール(解職請求)の手続きを書かせる問題が出た。 ここで試されているのは、「有権者」という言葉を使って文章を作れるかではない。

  • 「3分の1以上」(署名数)
  • 「選挙管理委員会」(請求先)

この2つの正確な知識を、指定語句の間に埋め込めるかどうかだ。 「だいたい多くの署名を集めて、偉い人に出す」といったフワッとした理解では0点になる。 これは昔から変わらない、千葉県の伝統的な「知識の精密検査」である。

2. 「分数」を区別せよ(直接請求権)

千葉県が愛してやまないのが、地方自治における「直接請求権」だ。 ここでは、「分数」の暗記がすべてを決める。

  • 50分の1以上: 条例の制定・改廃、事務監査
  • 3分の1以上: 議会の解散、首長・議員の解職(リコール)

過去問(2012年、2021年、2025年など)を見れば、この分数の違いと、請求先(首長か選挙管理委員会か)の組み合わせが、形を変えて何度も問われていることがわかる。 「住民の願い」といった感情論はどうでもいい。「1/50」か「1/3」か、この数字の区別がつくだけで正解できる。

3. これは「算数」である(ドント方式)

選挙制度において頻出なのが「ドント方式」だ。 2013年、2016年、2018年、2022年など、忘れた頃に必ずやってくる。

これは政治の問題ではない。「割り算」の問題だ。 各政党の得票数を「÷1、÷2、÷3…」と計算し、大きい順に議席を割り振る。 計算自体は中学数学未満の単純作業だ。やり方さえ知っていれば、誰でも満点が取れる。 逆に、やり方を知らなければ、どれだけ政治に詳しくても1点も取れない。

4. 結論:教科書の「図表」だけを焼き付けろ

公民(政治分野)の点数が伸びない受験生は、教科書の本文を読んで「流れ」を理解しようとしていることが多い。 だが、千葉県入試で必要なのは「流れ」ではない。「仕様(スペック)」の暗記だ。

ニュースを見る時間があるなら、まずは教科書の図表を一枚でも多く脳に焼き付けろ。 千葉の公民で点を落とす原因は、関心の不足ではない。“仕様”を覚えていないことだ。

【今すぐやるべき学習手順】

  1. 分数の暗記: 直接請求権の表を見て、「1/3」と「1/50」のグループ分けを覚える。
  2. 計算の確認: ドント方式の計算問題を3問解いて、手を慣らす。
  3. 矢印の整理: 三権分立の図を見て、「誰が誰を指名・任命するか」の矢印を指でなぞる。
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この記事を書いた人

習志野受験研究所 所長/新・個別指導アシスト習志野校 塾長

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