※本記事は、客観的分析のため『だ・である調』で統一しています。
【昭和学院秀英】数学は「回転体の軸」と「x入りデータ」で差がつく。5年分で見えた攻略ルート
「県千葉・県船橋の併願だから、公立対策の延長でなんとかなる」──そう思っていると、秀英の数学で思わぬ失点をする。
昭和学院秀英の数学は、難問奇問で削る試験ではない。問われるのは、標準〜やや難レベルを“正確に、速く”処理する力だ。しかも、公立入試では出にくい(または出方が違う)テーマが、さりげなく混ざる。
本記事では直近5年分(2021〜2025)を確認し、過去問集だけでは見落としやすい「公立対策だけでは届かない盲点」を整理する。
1. 昭和学院秀英・数学の「正体」
試験は50分・100点。大問4題構成が続いている。
大問1は小問集合で、ここを落とすと立て直しが難しい。逆に言えば、ここを取り切れれば合格点に一気に近づく。
2. 最上位層でも落ちる「4つの追加学習」
公立トップ校対策に“上乗せ”すべきは、次の4つだ。
① 回転体:「回転軸がx軸固定ではない」
公立入試の回転体は、感覚として「横(x軸)回転」を想定している受験生が多い。ところが秀英は、回転軸が変わる。
2025年はy軸まわり、2021年・2023年は直線(斜めの軸)まわりの回転が出ている。 対策はシンプルで、「回転軸がどこか」を先に確定し、断面の発想で処理する練習を積むこと。軸の違いに気づけないタイプの失点は、訓練で消せる。
【コラム】練習するならこの過去問(公立入試の裏メニュー)
「秀英の過去問は解き切ってしまった」「もっと練習できる問題はないか?」 そんな人のために、公立入試の中から「昭和秀英レベルのy軸回転」練習に使える良問をピックアップした。公立第一志望の生徒も、難問対策としてやって損はない「厳選リスト」だ。
1. 京都府公立高校入試(2025年)
- 出題: 大問(関数)の最後
- 特徴: 最新の入試問題で「y軸回転」が出題されている。放物線と双曲線が絡む設定だが、回転体の考え方は秀英対策として非常に質が高い。まずはこれを解いてほしい。
2. 千葉県公立高校入試(2020年・前期)
- 出題: 大問3(関数)
- 特徴: 実は千葉県でも、過去にy軸回転が出ている。「公立だからx軸だけでいい」という油断は禁物だ。県千葉・県船橋を狙う層なら、この2020年の過去問は「秀英対策」と「公立難問対策」を兼ねられる一石二鳥の問題だ。
3. 【比較用】埼玉県(2021)・秋田県(2022)
- これらは「x軸回転」の良問だ。y軸回転との計算手順の違い(半径と高さの取り方)を整理するために、あえてセットで解き比べてみるといい。
② データ分析:文字(x)が混ざった瞬間に“方程式化”する
ここが最大の盲点になりやすい。 公立のデータ問題が「読み取り中心」になりやすいのに対し、秀英は「データを条件として式にする」形で出てくる。
2023年はデータの中にxが入り中央値から逆算する問題、2022年は平均値と中央値が一致する条件からxを求める問題が出題された。 ポイントは、「小さい順に並べたときにxがどこに入るか」で場合分けが必要になること。計算というより、論理の整理で差がつく。
③ 整数条件・数論:小問で“重い条件”をさらっと出す
秀英は、小問集合に一見軽そうで、実は思考が要る整数条件を混ぜてくる。
2025年は「2つの二次方程式がともに整数解をもつ条件」、2021年は「互いに素・約数」など、整数の性質を使う問題が出ている。 試行錯誤だけでは時間が足りない。因数分解、整数条件の絞り込み、互いに素・約数の基本だけは“型”として持っておく。
④ 図形:難しさより「条件整理+作業量」で時間を奪う
秀英の図形は、発想一発というより「条件を丁寧に整理して、手を動かす」タイプが多い。たとえば2025年は、正四面体で点Pを動かし、距離PMの最小を考える問題が出ている。 ここは“時間との戦い”になりやすいので、部分点狙いの手順(まず長さを文字で置く/平方完成まで進める等)を決めておくと安定する。
3. 合格のための戦略:「満点狙い」より「取り切る場所」を固定する
秀英の数学は、満点勝負にすると事故る。おすすめは、次の順で得点を作ること。
- 大問1: 取り切る(計算ミスをゼロに寄せる)
- 大問2: 回転・データなど“準備で取れる型”を優先
- 残り: 時間が重い設問は深追いしない(途中式・部分点の形を残す)
特に「回転軸が変わる回転体」と「x入りデータ」は、追加学習で伸びが出やすい分野だ。ここを先に固めてから過去問に入ると、得点が安定する。
まとめ
昭和学院秀英の数学攻略のカギは、難問対策ではない。
「回転体の軸が変わる」「データが式になる」──この2点を先に潰すだけで、秀英の“取りこぼし”は大きく減る。 過去問演習は、解き直しのときにこの視点で分類しておくと効果が出る。
※2021〜2025の過去問をもとに整理。出題は年度により変動します。

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