※本記事は、客観的分析のため『だ・である調』で統一しています。
【千葉県公立入試】追検査は“別試験”ではない。本検査から読む「社会・逆張り」攻略マニュアル
序論:不運を嘆く時間は終了した
インフルエンザや急病により、本検査(2月)を受けられず、追検査(※)に挑むことになった受験生と保護者へ。
今、君たちが抱えている不安は痛いほど分かる。「問題が難しくなるのではないか」「傾向が変わるのではないか」。
結論から言う。追検査は、本検査と無関係な別問題ではない。
少なくとも直近2年のデータを見る限り、千葉県の社会科は本検査と追検査で“テーマの役割分担(ペアリング)”が成立している。
つまり、君たちは今、本検査という“最大のヒント”を手にして戦える状態にある。これはハンデではない。活用すべき情報アドバンテージだ。
(※)本記事における「追検査」とは、インフルエンザ等で本検査を受検できなかった生徒を対象とした検査を指す。第2次募集とは異なる。
法則:社会科の「A面/B面」理論
千葉県の作問は、本検査と追検査で「同じ単元の、異なる側面」を問い分ける傾向がある。 本検査が「A面」なら、追検査は「B面」だ。A面が出た以上、データ上、追検査で再び同じA面が出る確率は低い。狙うべきは、まだ出ていない“片割れ(B面)”である。
証拠:2025年の「役割分担」データ
以下の表を見てほしい。本検査と追検査がいかに鮮やかに「住み分け」をしているかが分かるはずだ。
| 分野 | 本検査(A面・出たもの) | 追検査(B面・狙われたもの) |
| 歴史 | 文化・絵画(ソフトパワー) ※高松塚古墳、浮世絵、屏風 | 産業・技術(ハードパワー) ※製糸場、電灯、飛行機、AI |
| 公民 | 数値・各論(ミクロ) ※発電割合、署名数 | 原理・組織(マクロ) ※安保理の拒否権、多数決のあり方 |
| 国際 | ルール・会議 ※領域(海里)、G7サミット | 組織・構造 ※国連安保理、専門機関 |
この法則は2024年でも確認されている。歴史なら「和歌(文化)」に対し「生活文化(衣食住)」、公民なら「市場(需要供給)」に対し「企業・労働」。
つまり、「本検査で強く問われなかった方」を徹底的にマークすることが、合格への最短ルートとなる。
例外:地理の「地形図」は逆張り禁止
地理だけは例外だ。少なくとも2024年・2025年の全日程において、「地形図(縮尺・等高線・断面図)」が出題されている。
「本検査で出たから追検査では出ない」という発想は、地理に関しては危険だ。場所が変わっても、距離計算と等高線の読み取りは必ず仕上げておけ。
アルゴリズム:残り数日の「やるべきことリスト」
全範囲を復習する必要はない。以下の手順に従い、出題確率の高い「B面」だけをピンポイントで学習せよ。
Step 1: 本検査の問題を入手し「成分」を特定する
新聞やネットで公開されている本検査の問題用紙を用意せよ。見るべきポイントは「大問構成」ではない。「何が問われたか(テーマ)」だ。
Step 2: 分野別に“未出題側(B面)”へ一点張りする
以下のマトリクス(対応表)を使い、学習内容を決定する。
1. 歴史(History)
| 本検査(A面)に出た! | ⇒ 追検査(B面)で警戒すべき単元 |
| :— | :— |
| 政治・外交史
(〇〇の乱、条約、土地制度など) | 文化・産業史
□ 文化史: 仏像、絵画、建築(いつの時代か写真で言えるように)
□ 産業史: 貨幣、農業技術、産業革命、戦後の高度経済成長 |
| 文化史
(絵画、文学、宗教など) | 政治・外交史
□ 外交: 中国・朝鮮との関係、不平等条約の改正
□ 政治: 摂関政治、幕藩体制、議会政治の始まり |
2. 公民(Civics)
| 本検査(A面)に出た! | ⇒ 追検査(B面)で警戒すべき単元 |
| :— | :— |
| 経済(市場メカニズム)
(需要供給曲線、価格決定) | 経済(主体・労働)
□ 企業: 株式会社の仕組み(株主総会、配当)
□ 労働: 労働基準法、労働三権、社会保障制度の4つの柱 |
| 政治(制度・数値)
(選挙制度、国会の仕組み) | 政治(原理・憲法)
□ 憲法: 人権(新しい人権)、平和主義、天皇の国事行為
□ 司法: 裁判員制度、三審制、司法権の独立 |
| 国際(ルール)
(領海・EEZ、条約) | 国際(組織)
□ 国連: 安保理(常任理事国・拒否権)、専門機関(WHO等)
□ 地域: EU, ASEAN, APECの地図上の位置 |
Step 3: “追検査の過去問”で「B面の出し方」に慣れる
追検査は、単なる焼き直しではなく、ルール適用・原理原則に寄せてくる傾向がある(例:意思決定の方式、安保理の可決条件など)。
「難しい」と避けるのではなく、出し方の癖を掴むために、過去の追検査問題に目を通しておけ。
結論:これは「情報戦」である
追検査を受ける君は、決して不利な立場“だけ”にいるわけではない。
本検査という先行情報を踏まえ、出題の片割れを狙って最終調整できる「情報強者」でもある。
「今年は文化史が出たから、次は産業史だ」
「市場が出たから、次は労働だ」
このように論理的に予測を立て、机に向かうとき、君の心から不安は消え、冷徹な闘志が湧いてくるはずだ。
感情を排し、淡々と「B面」を埋めろ。
合格は、その作業の先にある。
健闘を祈る。

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