【千葉県公立入試】追検査は“別試験”ではない。本検査から読む「理科・逆張り」攻略マニュアル

※本記事は、客観的分析のため『だ・である調』で統一しています。

序論:インフルエンザ等に倒れた受験生へ

本検査を受けられず、追検査(※)に回る受験生がいる。いま感じている不安は理解できる。「体調管理も実力のうち」という心ない言葉に傷つき、「自分は不利になった」と思い込んでいるかもしれない。

断言しよう。その認識は間違いだ。

追検査を「不利」と決めつける根拠はどこにもない。むしろ、本検査という公開情報を一度見た後に、追検査へ最適化できるという点で、情報面の優位が生じる。 追検査は、本検査の問題作成と同じプロセスで設計された、正当な「対(ペア)」の試験である。やるべきことは一つ。本検査の出題内容から、追検査で問われやすい“未出題側”を機械的に埋めることだ。

(※)本記事における「追検査」とは、インフルエンザ等で本検査を受検できなかった生徒を対象とした検査を指す。第2次募集とは異なる。

法則:本検査と追検査は「役割分担」しやすい

作問の過程がどう設計されているかは公表されていないため分からない。だが、直近のデータを見る限り、両者は同一単元を重ねるというより、同じ範囲内で“能力の問い分け”を行う形になりやすい。

実例として2025は、本検査が湿度・露点(計算)/電池・イオン(モデル)/エネルギー保存(計算)に寄り、追検査は天気図・前線(読解)/力の合成・分解(作図)/電気分解(反応式・体積比)へ振れている。

2024も、本検査が柱状図・傾き(計算)や皆既月食(計算)に寄り、追検査が乾湿計・海風陸風(読解)や天の川・惑星(図解・知識)へ振れている。

結論として、追検査対策は「全範囲復習」ではない。本検査で出なかった側(B面)を優先する。これが最短である。


アルゴリズム:残り数日でやるべきことは3つだけ

「神頼み」をしている暇はない。以下の手順に従い、合格への確率を数%でも積み上げろ。

Step 1: 本検査の理科を「計算/作図/読解」に分類する

まず本検査の問題用紙(新聞やネットで公開されている)を入手し、各分野の大問が「計算重視」だったか、「読解・知識重視」だったかを判定せよ。

計算が重かった分野ほど、追検査では読解・作図へ振れやすい(全体負荷の均質化が起きやすい)傾向がある。

Step 2: 分野別に“未出題側(B面)”へ一点張りする

判定結果に基づき、以下の指針で学習内容を決定する。

  • 物理: 本検査が「計算(エネルギー等)」寄りなら、追検査は「力の合成・分解」や「光・音の作図」を警戒する。コンパスと定規を用意せよ。
  • 化学: 本検査が「電池・イオン」寄りなら、追検査は「電気分解(水・塩化銅)」を厚くする。特に陰極・陽極の反応式と体積比(水素2:酸素1)は必須だ。
  • 地学: 本検査が「湿度」や「地層」など計算寄りなら、追検査は「天気図・前線」や「乾湿計・風」など読解寄りを固める。

Step 3: “追検査の過去問”で死角を埋める

追検査は「B級品」ではない。本検査で出なかった重要テーマが凝縮される場である。

したがって、対策は「本検査の過去問」+「追検査の過去問」で単元の死角を塞ぐ「クロス・トレーニング」が最も効率的である。


付録:本検査速報と照合せよ。「B面」特定マトリクス

2026年の本検査問題が入手でき次第(試験当日の夕方には塾や新聞社のサイトで公開される)、直ちに以下の表と照らし合わせろ。

左側(A面)に出ている項目が本検査にあった場合、君が残り時間でやるべきは右側(B面)の単元だ。

1. 物理(Physics)

| 本検査(A面)に出た! | ⇒ 追検査(B面)で警戒すべき単元 |

| 計算重視(運動エネルギー、電気回路の計算など) | 作図・概念重視が出た場合

力の合成・分解(平行四辺形の作図)

光の屈折・全反射(レンズや鏡の作図)

(オシロスコープの波形読み取り) |

| 作図・現象重視(光、力、音など) | 計算重視が出た場合

仕事とエネルギー(位置・運動エネルギーの比例計算)

電流と発熱(電力・熱量の計算) |

2. 化学(Chemistry)

| 本検査(A面)に出た! | ⇒ 追検査(B面)で警戒すべき単元 |

| 電池・中和(イオンモデル、電子の移動) | 分解・気体発生が出た場合

水の電気分解(反応式:$2H_2O \to 2H_2 + O_2$)

塩化銅の電気分解(陰極・陽極の生成物)

状態変化(蒸留の実験器具・注意点) |

| 分解・実験操作(気体発生、蒸留など) | イオン・量的関係が出た場合

ダニエル電池(イオン化傾向と電子の流れ)

中和と塩(沈殿のグラフ、イオン数の変化) |

3. 地学(Earth Science)

| 本検査(A面)に出た! | ⇒ 追検査(B面)で警戒すべき単元 |

| 計算ヘビー級(湿度の計算、地層の標高計算) | 読解・知識重視が出た場合

天気図(前線通過時の風向・気温変化)

火山・岩石(鉱物の色、火成岩の分類)

天体(日周運動・年周運動の図解) |

| 読解・知識重視(天気図、用語、分類など) | 計算・空間把握が出た場合

飽和水蒸気量(グラフからの湿度計算)

地震(P波・S波の到達時間計算)

地層(柱状図の計算処理) |


結論:「不運」を「勝算」に変えろ

追検査で勝つ方法は単純である。感情を棚上げし、本検査で出なかった側を淡々と埋める。

合格は神頼みではない。出題の設計に沿った冷徹な準備の先にある。

健闘を祈る。

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この記事を書いた人

習志野受験研究所 所長/新・個別指導アシスト習志野校 塾長

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