【2026千葉県公立入試講評】英語は「読解」ではない。「情報処理」である。

※本記事は、客観的分析のため『だ・である調』で統一しています。

千葉県公立高校入試の第1日目が終了した。試験会場から戻った受験生の多くが、英語の試験時間中に「時間が足りない」「読み終わらない」という感覚に襲われたはずである。

しかし、その焦りの原因は単純な語彙力不足ではない。千葉県英語の本体は、英文を味わう読書ではなく、本文(文字)と図版・資料(視覚情報)を往復しながら条件を照合する“実務型の情報処理”にある。

本稿では、2026年度の設計思想を分解し、「どこで時間が溶けるのか」「どこを捨てるべき手順(アルゴリズム)か」を提示する。


1. 2026年度の設計思想:狙われたのは“照合速度”

今年の中心は大問7(自転車・チラシ)と大問8(砂漠の花)に集約されている。要点は次の1行で足りる。

「本文の一部」と「図・絵・条件欄」を高速でリンクできない受験生は、時間切れで失点する。

加えて、合否を分ける局面では、語順が崩れる英文(間接疑問・後置修飾)が投入され、“雰囲気読み”を排除しに来る設計となっている。

2. 分析リスト:2026年度仕様の特定

大問素材受験生に要求される作業
5(文法)対話文語順OSの正確さ。 間接疑問文等の語順崩壊を狙い撃ちにする。
7(資料)歴史/チラシ多角的な照合。 本文の時系列・条件(時間・年齢)と図版の高速リンク。
8(読解)自然科学工程の可視化。 文章構造をフローチャートとして捉える論理性。
9(対話)異文化理解ルールの論理把握。 コンテストの勝敗条件を正確に抽出する。

3. 2026年の攻略手順:2つのアルゴリズム

受験生が現場で実行すべきだった、あるいはこれから同様の壁に挑む者が習得すべき手順を解説する。

① 大問8:文章を「工程表」として固定せよ

大問8の「砂漠の花」は、単語拾いでは勝てない。 文章が示す生命のサイクルを、そのまま工程表として脳内に固定する作業が求められた。

$$Dry \rightarrow Rain \rightarrow Wake\ up\ \&\ Bloom \rightarrow Die\ \&\ Drop\ seeds \rightarrow Dry$$

この因果(雨→開花、枯死→種が落ちる)を先に確定できない受験生は、図の並べ替えで容易に振り落とされる。ここは読解ではなく、工程管理(順序と因果)の確認作業である。

② 大問7:条件の「スクリーニング」を先行せよ

「Planet Hours」のような資料読解は、本文を全部訳すほど時間が溶ける。 正解への最短ルートは逆である。

  1. 条件欄(時刻/現地時間/年齢など)を先に拾う
  2. メッセージや選択肢を“条件”でふるいにかける
  3. 最後に本文で微調整する

実際、local time(現地時間)や under 18(18歳未満)のような注釈が、そのまま失点トリガーとして機能している。


4. 結論:合格は「作業の最適化」から生まれる

昨年度の平均点は47.1点であり、英語が5教科の中で最難関であったという事実は重い。 2026年度は文法が露骨に難化したわけではないが、読解は相変わらず、図版・資料・条件を並列処理させる設計が中心に置かれている。

昨日の試験で「できなかった」と感じた受験生諸君。原因は“努力不足”ではない。捨てるべき情報を捨て切れず、照合の優先順位を崩したことが主因である。

本日の第2日目(理科・社会)でも、資料照合は同様に牙を剥く。第1日目の感情的なノイズは今すぐ切れ。必要なのは、冷静な作業者としての振る舞いである。

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この記事を書いた人

習志野受験研究所 所長/新・個別指導アシスト習志野校 塾長

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