【千葉県数学】規則性問題は「暗記」ではない。3大パターン認識で思考力を鍛える

※本記事は、客観的分析のため『だ・である調』で統一しています。

規則性はなぜ、ほとんどの受験生を「自滅」させるのか?

千葉県公立高校入試の数学において、多くの受験生が最も自滅しやすい大問。それが規則性だ。

多くの受験生は、規則性問題を「続きの数字を当てるクイズ」のように考えてしまう。ところが、パターンが少し複雑になった途端に手が止まり、時間と労力を浪費してしまうのだ。

実際に、規則性分野の最終小問の正答率は多くの年度で正答率一桁台になる。

規則性問題は、単に計算力を試すものではない。問われているのは

「抽象的な設定を、正確な数式や図に翻訳する力」

すなわち論理的思考力だ。

闇雲な試行錯誤をやめ、この大問を攻略するためには、千葉県特有の出題パターンを見抜き、そのパターンごとに戦略を決めておく必要がある。

規則性で差がつく「3大パターン認識」

過去10年以上の千葉県公立入試を解剖した結果、複雑に見える規則性問題は、次の3つに整理できる。

パターン1:タイルの枚数・図形の変化

「単調に増加する等差」なのか、「増え方自体が増えていく階差」なのかを見極める。

タイルや図形を順に重ねていく問題である。

(例:2017年前期の正六角形タイル、2014年後期の正方形の重なり など)

このタイプの核は「全体の枚数や面積」を直接追うことではない。ポイントは、次の2つだ。

  1. 「一つ前の図形から、いくつ増えたか」という増分を見ること
  2. その増分がどんな規則で増えているかを調べること

例えば、タイルを並べていくとき、

18 → 30 → 42 → 54 → …

のように、必要なタイル枚数が「毎回12枚ずつ増えている」なら、増分は等差数列タイプだ。

別の年では「増え方そのものが規則的に変化する(階差数列タイプ)」場合もある。

おすすめの手順は次の通りだ。

  1. まず $n=1, 2, 3$ のときの枚数や面積を表にする
  2. 全体 $S_n$ ではなく、差 $S_n – S_{n-1}$ に注目する
  3. その差の並び方に着目し、「次の状態を導く計算ルール」を式にする

こうして「増え方の式」を作れば、どんな図形の問題でも落ち着いて対処できる。

パターン2:座標・格子点と規則性

「場合分け」を徹底して数え上げる

座標平面上や図形の内部にある格子点の個数を数える問題である。

(例:2015年前期の直角三角形内の格子点 など)

一見すると図形問題だが、本質は「きちんと条件を分けて数を数える問題」だ。

特に注意したいのが、以下の2つを混同してしまうミスである。

  • 辺の上にある点
  • 図形の内部にある点

典型的な考え方はこうだ。

  1. まず、その三角形を囲む長方形を考え、長方形全体の格子点数を求める。
  2. 対角線上(辺BC上など)の点の個数を求める。
  3. 三角形の内部および周上の点数 $N$ は次のような考え方で処理する。
    $$N = \{(\text{長方形全体の点数} – \text{対角線上の点数}) \div 2\} + \text{対角線上の点数}$$

ここで効いてくるのが「$n$ がどんな値か」だ。

同じ図形でも、

  • $n$ が4の倍数のとき
  • $n$ が2の倍数だが4の倍数ではないとき
  • $n$ が奇数のとき

といった条件で、辺上の点の個数が周期的に変わる。

直線の『傾き』が、格子点を拾うリズム(周期)を決めていることに気づけるかが合否を分ける。

パターン3:操作の反復・周期性

「割り算の余り」で現在地を特定せよ

点の移動や、カード・ビー玉の操作を繰り返す問題である。

(例:2020年・箱とビー玉の操作、または頻出の「多角形上の点移動」など)

このタイプは、一見複雑なシミュレーションに見えるが、鍵は「ループ(周期)」だ。

多くの受験生はひたすら10回、20回と書き出そうとしてしまうが、ラボの塾生は違う。

  1. 「何回で元の状態に戻るか(あるいは規則が一周するか)」という周期 $T$ を見抜く。
  2. 求めたい回数 $N$ を周期 $T$ で割り、「余り $R$」を求める。
  3. その「余り $R$ 回目」の状態こそが、求める答え(最終位置や個数)となる。

例えば2020年入試の箱とビー玉の問題でも、操作ごとの「倍率の変化」を規則として捉えれば、膨大な回数の操作も数式で瞬殺できる。

「書き出す」のではなく「周期で割る」。この意識転換ができるかが勝負だ。

戦略としての「解く/捨てる」の線引き

規則性の大問は、最初の小問ほど基本問題で、正答率も高めだ。ここは絶対に取りに行きたいゾーンである。

一方で、最後の小問は毎年のように正答率はおおむね5〜10%程度にとどまることが多い。

ここは「3大パターン」に乗せて一気に突破できるなら挑む価値があるが、立式に5分以上かかりそうなら撤退した方が合格には近づく。

大事なのは、以下の判断基準を持つことだ。

  • この問題は「どのパターン」で解くのか
  • どのパターンにも当てはまらないなら、どこで見切るのか

これらをあらかじめ決めておくことだ。

闇雲な試行錯誤ではなく、「パターン認識」と「解く/捨てるの判断」を徹底し、努力を合格点に結びつけていこう。

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この記事を書いた人

習志野受験研究所 所長/新・個別指導アシスト習志野校 塾長

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