※本記事は、客観的分析のため『だ・である調』で統一しています。
過去問を見て絶望した君へ。高1・高2から始める「千葉大数学」攻略ロードマップ 〜「才能」はいらない。「計算の体力」をつけろ〜
あのグラフを見て「無理だ」と思った君へ
前回の記事で紹介した、あのベル型のグラフや、やたら分数だらけの数式。
画面をスクロールしながら、 「自分には関係ない世界だな」 「高1のうちから、こんなの無理に決まってる」 と感じた人もいると思う。
(前回の記事はこちら⇒【千葉大数学2025 詳細分析】難問より「完答力」。学部ごとの「捨ててはいけない一問」を徹底解剖 )
安心してほしい。 いま千葉大に通っている先輩たちも、高1・高2の頃はほぼ全員が同じ気持ちだった。
千葉大の数学で問われるのは、特別な「ひらめき」や、天才的な発想ではない。 必要なのは、アスリートでいうところの「基礎体力」=計算をやり切る腕力だ。
ここからは、高1・高2の段階で「何をしておけば、2年後にあの問題と戦えるようになるのか」を、できるだけ具体的に整理していく。 保護者の方が読んでもイメージしやすいように、たとえ話も交えながら説明しよう。
1. 千葉大数学の正体は「計算のマラソン」
まず、保護者の方向けに全体像を整理しておく。 千葉大の入試問題は、いわゆる「奇問・パズル」ではない。 教科書の内容をベースにした、まっとうな問題が中心だ。
ただし、大きな特徴がひとつある。 とにかく計算量が多い。
イメージしやすいように、運動にたとえてみよう。
- 教科書の基本問題 … 近所のコンビニまで「軽くお散歩」
- 共通テスト … 50mダッシュを何本か繰り返す短距離走
- 千葉大の数学 … 荷物を背負ったまま、10kmを走り切る長距離走
フォーム(解き方)を知っていても、体力(計算力)が足りなければゴールまでたどり着けない。 だからこそ、普段の勉強で
- 解答を見て「なるほど」で終わる
- 途中計算を省略する
- ミスしても「ケアレスだから大丈夫」と流す
といった学習習慣が、のちのち大きなブレーキになる。
2. 【高1へ】「Focus Gold」を辞書にするな、武器にしろ
高1の目標は、 数I・A・II・Bの「典型問題」を、反射神経で解けるようにすること。 これに尽きる。
千葉大の第1〜4問は、感覚的には
- 黄チャートレベルの基本〜標準
- 青チャートの例題レベル
あたりからの出題が多い。 とはいえ、「黄チャートも青チャートも両方やる」というのは、分量的にも時間的にもかなり厳しい。
そこで研究所としては、 学校ワークや教科書で「黄チャート相当」を押さえつつ、 塾では 『Focus Gold』1冊で黄〜青の間をまとめてカバーする という戦略をとっている。
2-1. 「例題レベル」を反射で解けるまで回す
『Focus Gold』を使うとき、多くの生徒がやりがちなパターンはこうだ。
- 問題を読む
- 少し考える
- 分からないので解答を見る
- 「なるほど」で終わり
このやり方だと、「分かった気」はしても、テストでは手が動かない。 目指してほしいのは、 Focus Gold の例題レベルを見た瞬間に「あ、このパターンだな」と分かり、手が自動的に動き始める状態 だ。
【明日からできる行動例】
- 平日: Focus Gold の「例題」を1日3題、解説を見ずに自力で解く。
- 週末: 平日に間違えた問題だけを、もう一度解き直す。
これを繰り返し、 例題〜基本レベル(★1〜2 相当)をほぼノーミスで解ける状態 をつくっていこう。
学校ワークや定期テストで「黄チャート級」の基礎を固めつつ、塾では Focus Gold で 「千葉大レベルを見据えた標準問題」を武器化する、という役割分担が理想だ。
2-2. 千葉大の第1〜4問は「高1・2レベルの完成度」で決まる
千葉大数学の第1問〜第4問(常用対数・数列・確率・ベクトルなど)は、内容だけ見れば「高1・2レベルの知識」で十分対応できる。 差がつくポイントは、
- 解き方を知っているかどうか
- その解き方を、素早く・正確に扱えるかどうか
だ。 高1の段階で「Focus Gold の例題を武器に変えておく」ことは、2年後にこの第1〜4問を「取り切る」ためのいちばんの近道になる。
3. 【理系高2へ】「数III」というラスボスに向けた準備
理系志望の生徒にとって、2025年も合否を分けたのは数III(特に微積分)だった。
3-1. 高2のうちに「数II・B」を片づける
高2の段階でよくある失敗パターンは、 「数II・Bがまだあいまいなまま、高3になってから数IIIと同時進行で復習しようとする」 というものだ。 結果として、どちらも中途半端になり、自滅する。
千葉大レベルの数IIIを戦えるようにするには、 高3のスタート時点で、数II・B(特に関数・数列・ベクトル)が「ほぼノーミスで解ける」レベル まで仕上がっていることが理想だ。
Focus Gold をメインに、
- 関数分野(グラフ・最大最小)
- 数列(漸化式・和の計算)
- ベクトル(内積・図形的意味)
あたりを高2のうちに固めておくと、数IIIの学習がかなり楽になる。
3-2. 「記述力」の種をまいておく
千葉大の問題は「答えだけ」では評価されない。 「示せ」「証明せよ」「〇〇であることを説明せよ」といった、途中の論理を文章で書かせる設問が多い大学だ。
高2から意識してほしいのは、
- 途中式の右側に、簡単な日本語を添えておく
- (例:「△△の単調増加性より」「●●と仮定すると矛盾」など)
- 採点者が見ても「何をやろうとしているか」が伝わる書き方を練習する
という習慣だ。 いきなり完璧な証明を書ける必要はないが、「数式だけを並べて終わり」から一歩抜け出しておくと、高3になってからの伸びが変わる。
4. 【保護者の方へ】チェックすべき「危険なサイン」
ここからは、保護者の方向けのチェックポイントだ。 お子さまの勉強の様子を見ていて、次のようなサインが出ていないか確認してほしい。
4-1. よくある危険パターン
- ❌ ノートが綺麗すぎる(計算用紙を使っていない)
- 本番と同じような「ぐちゃぐちゃの計算」を経験していない可能性がある。
- ❌ 分からないと、すぐに解答を見て「なるほど」で終わる
- 自分の頭で考える時間がほとんどなく、「受け身の理解」に偏っている。
- ❌ 「ケアレスミスだから大丈夫」と言いがち
- 千葉大レベルになると、「ケアレスミス=失点=不合格」に直結する。ミスの原因を分析せずに流していると、いつまでも同じところでつまずく。
4-2. 研究所からの提案
千葉大を目指すうえで、本当に育てたいのは、「泥臭い計算を最後までやり切る力」だ。
- 綺麗なノートだけで満足していないか
- 消しゴムで消してしまった「間違えた跡」が残っているか
- 解答を写すだけで終わっていないか
といった視点で、そっと観察してみてほしい。
5. まとめ:今の「基礎」が、2年後の「完答力」になる
高1・高2の今の段階で、千葉大の過去問を見ると、正直「宇宙語」にしか見えないかもしれない。 それで大丈夫だ。
大事なのは、
- 今日やる因数分解
- 1行1行の計算練習
- 例題レベルの反復
こうした地味な基礎の積み重ねが、2年後の「完答力」につながっているというイメージを持てるかどうかだ。
「才能」はいらない。 必要なのは、少しずつでも手を動かし続けること。 それが、千葉大の長い計算マラソンを走り切るための「計算の体力」になる。
もし、 「どの問題集をどのペースで進めればいいか分からない」 「自分の『計算の体力』が、千葉大を目指せるレベルなのか不安だ」 と感じたら、一度研究所に相談してほしい。
「学年末までに受けておきたい“計算の体力チェックテスト”」や、「千葉大を本気で目指す高1・2生向けの学習計画」を、一緒に作成しよう。
「過去問を見て絶望した君」が、1,2年後に同じ問題を前にして 「よし、これなら戦える」 と思えるようになる。そのための道筋を、ここから一緒に作っていこう。

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