※本記事は、客観的分析のため『だ・である調』で統一しています。
「過去問を何年分解けばいいですか?」への回答。渋幕中合格に必要なのは『演習量』ではなく『実験量』だ。
多くの受験生が陥る「パターン学習」の罠
「大手塾の上位クラスにいるから安心だ」。そう思っている家庭ほど、渋谷教育学園幕張中学校の中学入試で足元をすくわれることがある。
典型的な問題を大量に解き、「見たことのある問題」を増やすだけの学習(パターンマッチング)は、渋幕中においては効果が薄い。なぜなら、渋幕中は「見たことのない設定(初見問題)」を作り込むことに長けた学校だからだ。
既存の解法パターンの当てはめだけで偏差値を維持してきた受験生は、大問1で「独自のルール設定」を見た瞬間に手が止まってしまう。
「過去問演習」の定義を変える
では、過去問は無意味なのか? 否、極めて重要である。ただし、「解いて、答え合わせをして、解説を読んで納得する」という従来の使い方は通用しない。
渋幕中対策における過去問演習の目的は、正解することではなく、「実験のプロセスを確立すること」にある。
推奨されるトレーニング:実験ノートの作成
例えば、「操作を繰り返す」タイプの問題(2025年大問2など)に出会ったとき、いきなり計算式を立てようとしてはいけない。
- まず $N=1, 2, 3$ と具体的な数を代入し、泥臭く書き出す。
- そこから「周期」や「法則」を見つけ出す。
- その法則が正しいか検証する。
この一連の「実験プロセス」こそが、渋幕が求めている能力であり、合格への最短ルートである。解説を読む前に、この実験の跡がノートに残っているかどうかが、合否の分かれ目となる。
「見取り図」を描くデッサン力(空間図形)
立体図形においても同様だ。センスに頼るのではなく、「情報を正確に図示する技術」を磨く必要がある。
2024年大問5のような難問であっても、フリーハンドで素早く正確な見取り図を描き、見えない線を点線で補い、頂点の記号を正確に書き込むことで、論理的に解くことができる。
結び:千葉高・船高へ続く「本質的な思考力」
渋幕中の問題を通して見えるのは、「自分の頭で論理を組み立てる」という、学習における普遍的な本質である。
この力は、中学受験のみならず、その後の高校受験(千葉高・船高の数学)や大学受験においても強力な武器となる。
習志野受験研究所は、単なる「合格テクニック」ではなく、この「将来にわたって通用する分析・思考の型」をインストールすることを主眼に置いている。
難問を前にしたとき、ペンを止めるな。手を動かし、実験せよ。その先にしか、合格への道は開けない。

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